脳という劇場の不思議な幻視「シャルル・ボネ症候群」とは―レビー小体病や解離性障害と比較する
「病院の点滴スタンドの上に小人さんが見えるのよ」。 そんなことを言われたら、この人は冗談を言っているのだろうか? と頭をひねってしまうのが普通かもしれません。人によっては気は確かなのだろうか、と思うこともあるでしょう。 しかし、わたしの場合は違いました。そう話してくれている人が、とても頭脳明晰なおばあちゃんで、大半の若い人たちよりも頭の回転が鋭く、とても理知的なのを知っていたからです。...
View Article文化結合症候群として考えるイマジナリーフレンド―時代や文化を取り込んで反映する解離現象
昨日、精神科医の林公一先生による、イマジナリーコンパニオン(IC)についての詳しい記事がアップされていました。子どものICの話題を中心に、青年期以降も残るICについて詳しい事例が紹介されています。 子どもにだけ見える「見えない友達」 | Dr.林のこころと脳と病と健康 | 林公一 | 毎日新聞「医療プレミア」 興味深い事例を集めた記事なので、ICに興味のあるか方はぜひご覧ください。...
View Article脳はどこから「もうひとつの世界」を創るのか―創造的な作家たちの内なる他者を探る
「もうひとつの世界に暮らす人の日記のように、小説を書いています」 …「私にとって、小説の登場人物はイマジナリーフレンド(空想上の友人)のようなもので、彼らと一緒に生きている感覚があります」 これは、先日ふと見つけたインタビュー記事、SUNDAY LIBRARY:著者インタビュー 雪舟えま 『パラダイスィー8』 - 毎日新聞に載せられていた、作家 雪舟えまさんの言葉です。...
View Article少年は空想の友だちに支えられて絶望を乗り越え、作家オリヴァー・サックスになった
「大人になる」というのは、子どもの繊細で神秘的な感覚、ワーズワースの言った「輝きと鮮やかさ」を忘れ、それらが次第に日常のなかに埋もれていくことなのだろうか? (p447) 子どものころだけに味わう、「繊細で神秘的な感覚」「輝きと鮮やかさ」。そんな不思議な思い出がありますか?...
View Article解離と愛着から考える空想の友だち―イマジナリーコンパニオンに「出会う」人「作る」人の違い
■幼児期の子どもの半数近くに見られる空想の友だち ■小学校高学年ごろに一部の子どもに現れるイマジナリーコンパニオン ■アスペルガー症候群の子どもがしばしば持つイマジナリーコンパニオン ■遭難事故などの極限状況で現れるサードマン ■自ら願って作りだすイマジナリーフレンドやタルパ...
View Article「解離型自閉症スペクトラム障害」の7つの特徴―究極の少数派としての居場所のなさ
精神科臨床では、自閉症スペクトラム障害(Autism Spectrum Disorder:ASD)と診断される患者のなかに解離症状を併せ持つ一群がいることは知られている。 ここではそういった病態を、「解離型自閉症スペクトラム障害(解離型ASD)と呼んでおく」。(p192) これは、先週 発売された解離の舞台―症状構造と治療の中で、解離性障害の専門家である、柴山雅俊先生が述べている言葉です。...
View Article心は複数の自己からなる「内的家族システム」(IFS)である―分離脳研究が明かした愛着障害の正体
ありがたいことに、分離脳研究から多くのことが学べた。 手術で二つの半球を分離すると二つの心をもつひとりの人間になるという最初の定義づけに始まり、長い道のりを経た今日では、決定を行動に移すことのできるようになる複数の心を私たちの誰もが実際にもっているという、直観に反するような見解に到達した。(p402-403)...
View Article解離が学べる絵本「私の中のすべての色たち」―逆境を生き抜く勇敢で創造的な子どもたち
解離につい学べる絵本「私の中のすべての色たち」から、解離した子どもたちが勇敢で強いといえるのはなぜか、解離と創造性はどうつながっているのか考えました。 投稿 解離が学べる絵本「私の中のすべての色たち」―逆境を生き抜く勇敢で創造的な子どもたち は YuKiのスケッチブック に最初に表示されました。
View Article無意識に人格が切り替わってしまう「スイッチング」とは?―多重人格をスペクトラムとして考える
複数の人格を抱え持つ多重人格(解離性同一性障害)は奇病のようにみなされがちです、しかし実際にはスイッチングというグレーゾーンの現象を通して、普通の人たちの感覚と連続性をもってつながっている、という点を考えます。 投稿 無意識に人格が切り替わってしまう「スイッチング」とは?―多重人格をスペクトラムとして考える は YuKiのスケッチブック に最初に表示されました。
View Article「白壁の緑の扉」が閉じる時―役目を終えたイマジナリーコンパニオンは眠りについた
解離が薄れ、人格が統合されていくとき、どんな感じがするのか。H・G・ウェルズ「白壁の緑の扉」を読みながら、空想世界やイマジナリーコンパニオンについての自分の体験を書きました。 投稿 「白壁の緑の扉」が閉じる時―役目を終えたイマジナリーコンパニオンは眠りについた は YuKiのスケッチブック に最初に表示されました。
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